宝山コラム

2020.04.08

2020年 あのお酒がパワーアップして帰ってきた!

どうも、こんにちは。
春のポカポカとした陽気な気候のおかげ、毎日酵母や麹たちが元気すぎて少し困っています。
酒造りも残りわずかとなり、長いようで短い造りの期間の終わりが見えてきました。

暗い話題には触れず、今回はHappyな情報をお届けいたします。

昨年「Kura master2019」「全国燗酒コンテスト2019」で金賞を獲得した
「TAKARAYAMA コシヒカリ 1回火入れ」を4月10日(金)より発売いたします。


こちらは地元農家との契約栽培米「コシヒカリ」を用いて醸した商品になります。
この「コシヒカリ」を栽培してくださっているのは宝山酒造から車で10分ほどのところにあるあべ農園の阿部雄平さんです。

新潟市西蒲区出身で米と柿を栽培する農家に生まれ、
高校卒業後農業大学校で果樹について学び、地元農協へ就職。
農業経営にも興味があり、いつかは実家に帰り、農家になりたいという思いがあり農協で3年間経験を積んだ後、実家に帰り農家を継ぐ。23才で家業を継ぎ、その年に当時決まってなかった屋号を「あべ農園」とし、今まで栽培していた米、柿の栽培の他に新たにイチジクの栽培を始める。
天候に左右されないしっかりとした畑作りを意識しており、近年の異常気象にも自分が目指す「農業」がブレなくできるようになって来てると言う。現在は新しく栽培したイチジクの栽培面積を年々増やす他、加工食品のプロデュースから販売まで行う。現在、期待の若手農家です。



2020年の出来具合は???

スペックを非公開とし、その年のお米の出来具合、収量によって造りを変える為、私たちも毎年チャレンジできる商品です。

令和元年の初の酒造りは、一言で言えば「米が硬いぜ!」
近年のお米の硬さには苦労しておりました。さらには酒米に比べ「コシヒカリ」は特徴としてさらに硬いです。
それに拍車がかかったようにここ最近の中で間違いなく「NO.1硬い」の称号を与えたいくらいでした。
実は、事前の情報でも今年の米は硬いことは予想されており、私たちも準備と対策の為、今年は麹歩合を高くする決断をいたしました。
普段仕込む麹の量よりも少し増やす事により甘くなり過ぎてしまう心配がありましたが、
今年はお米が特に溶けにくく甘味がでにくかったことや、宝山酒造の酒の特徴として酸が出やすいということ(通常は酸がでにくい酵母等を使用しバランスを保っています)が良い意味で作用し今までを超えると確信できる酒質が完成しました。


最後に

昨年の夏は7月まで低温で晴れの日が少なく日照不足、8月猛暑日が続くなど、不安定な日も多くあり、収穫量にも大きく響いたとも聞いております。
この「TAKARAYAMAシリーズ」は地元農家との契約栽培が必須条件です。
毎年の異常気象に対応し、その年の最高の出来のお米に仕上げる農家さんがいてこそ我々は日本酒を醸し出せるんだと思っております。
だからこそ、「自分達の酒造りはコレ!」と決めるのではなく、その場その時の現場で感じたことを酒造りに組み込み、最高の日本酒を醸し出していくことを心がけていきます。
今回発売する「TAKARAYAMA コシヒカリ 1回火入れ」は昨年の物よりもいいものができました。
そして来年の酒は、必ず今年超えていきます。

“今”の味わいを是非お楽しみください。

★商品ページ
https://takarayama-sake.co.jp/products/detail31.html

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